満ち足りて優しく生きるための覚書

自分を好きになる、自分に生まれてよかったと言える、満足して、自分にも人にも優しくなれる、そんな人生にしたい。

空虚な時間

本当に、いろいろな人がいて、立場が違えばいろんな考え方があって、何が正しいかなんて、人によって違う。

人は、自分が見たいように物事を見、聞きたいように聞き、都合の良いように解釈する。信じたいことだけ信じる。信じたくないことは見ない。都合よく忘れる。

 

自分の軸がしっかりできてない時は、人の意見に左右される。

何が正しいのか、どうすればよいのか、渦中にいると見えなくなるものだから。

自分がどうしたいのかもわからなくなる。

 

私は、本当にどうしようもなく迷っていた。

先日書いたツインソウルと思いたい相手が退職してしまった後、その人が何度か差し入れをもってお店に遊びに来てくれることがあった。そのたびに、顔を見ると嬉しくて幸せで気持ちが高ぶって、「やっぱり好きだー」となってしまうのだ。

もう忘れなきゃ、これ以上好きでいてもどうにもならない、諦めるしかない、と思いながらも、なかなか踏ん切りがつかなかった。

その後、何度かメールのやり取りもしたけど、しばらくすると、メールする話題もなくなり、しづらくなって消滅してしまった。

会えないし、メールもできないし、どうしようもない。仕事仲間から友達に昇格することはできなかった。完全な片思いだった。

でも、どうにかしてつながっていたい、連絡したい、どこにいるか、何をしているか知りたい、と、気持ちは彼を追いかけていた。(追っかけ体質だからね)

頭でグルグル考えてもどうにもならないので、そのうち占いに通うようになっていた。

本当にいろんな種類の占いに行って、良いことを言ってくれる人を信じ、ダメなことを言われるとその人の所へはもう行きたくなかった。

何を聞いていたのかと言えば、「私はこの先、彼とまた会うことができますか。縁は続きますか?彼は私をどう思っていたでしょうか?彼にとって私に出会った意味はありましたか?」ということだった。

「待ってみたらいい」という人もいれば、「諦めて次を探せ」という人もいた。

「あなたが彼を想うほどには、彼はあなたを思ってはいない」という人もいれば、「お互いにいい人だなって、好感を持っていたよ。気持ちが合っていたよ。」という人もいた。たくさんの占いに通いすぎて、いろんなことを言われ、正反対のことを言われ、混乱してしまっていた。

何が本当かなんて、私にわかるわけがない。どうしたらいいのかなんて、結局誰にも教えてもらえない。占いに頼って、気持ちが上がったり下がったり。本当に振り回されて、あの時の自分は狂っていたとしか思えない。

とにかく同じことの繰り返し。堂々巡りだった。

悩むことに疲れてしまい、気力がなくなり、ただ、仕事に行くだけだった。

仕事場は、いつもと同じ空間、彼がいた空間。思い出すばかり。

今思えば、本当は、占いに頼るのではなく、自分がどうしたいのかを感じて、自分がしたいように行動するべきだったと思うのだけど、どうしたいのかわからなくなっていたし、当時は、自分に自信がなく、嫌われたくなかったので、嫌がられることはしたくなかったんだ。しつこくメールして「うざいヤツ」と思われたくなかった。いい人でいたかった。

正直、私にチャンスは万に一つも可能性はなかった。彼にはお付き合いしている人がいるし、もう私は会えなくなっているし、眼中にないだろうし、どんなに好きでもどうにもならないとわかっていた。それでも、好きでいる気持ちを止められなかった。

この先会えるかもわからなかった。どこで何をしているのかもわからなかった。

 

早くこの苦しみから抜けたいと思っていた。忘れられたらいいのに。

失恋なんて誰もが経験すること。私だけ特別なんてことはない。

さっさと告白して振られて、泣いて、次へ進んだ方がいいに決まってる。

ここで、何もしないで、グルグル悩んで、足踏みしている方がもったいない。

1番やりたいこと(彼に会いたいこと)ができないのなら、2番目にやりたいこと(前から夢だったお店を出す準備)をすればいい。そう頭ではわかっていても、なかなか気力がわいてこなかった。

ただ彼のことを考えていたかったんだよね。幸せだったころを思い出しながらグルグル浸っていたかったんだよね。そうすれば、お店を出す準備を先延ばしにできる。勇気がないから、その一歩を踏み出すこともできなかった。

何やってんだろう、私。

完全な彼軸で生きていた。妄想の中にいた。自分の中は空っぽだった。